



こんか漬けとは
金沢の方言で「ぬか」を意味す る「こんか」漬けは、日本海に面し、新鮮な魚介が すぐに入手できる北陸地方で冷蔵・冷凍技術がない時代に魚の保存方法として発達。 旨味と栄養が凝縮された常備食として愛されてきました。
金沢こんかこんかができるまで

前日に水揚げされた新鮮なサバを朝一で市場から直送してもらい、すぐに塩漬けします。鮮度の高い状態で一枚ずつ丁寧に塩漬けすることにより、素材本来の旨みを中に閉じ込めます。 この塩漬けは商品の最終的な仕上がりを左右する、とても重要な工程です。
塩漬け(約10日間)

ぬか漬け(約半年間)
30年間受け継ぎ、サバエキスが染み込んだ秘伝のぬかに独自の調合で調味料を入れて完成した、甘辛いぬかにサバを漬けていきます。 味がまんべんなく染み込むよう、手作業で丁寧にぬかを塗り込み、樽の中にきれいに並べます。
漬けかえ


約半年間ぬか漬けにしたサバをすべて樽から取り出し、味を確認。樽の上部と下部に漬けられていたサバでは味にバラつきがあるため、順番を入れ替え、甘辛いぬかを追加して味を調整していきます。 納得できる味になるまでこの作業を何度も繰り返し行います。
パッケージング
漬けあがったサバのサイズや形を目視チェックし、厳しい品質管理のもと、梱包作業へ。

金沢こんかこんかの食べ方
[その壱]そのまま
「金沢こんかこんか」はそのままでおいしくいただけます。 お酒のおつまみ、ご飯のお供、アレンジレシピでお召し上がりください。
3つのこだわり
[その弐]炙る
ぬかに少し焦げ目がつく程度にあぶるとサバの脂がしみ出し、そのままで食べたときとはまた違う食感と風味が楽しめます。
[その弐]温める
袋の口を開けて電子レンジで20~30秒程度温めると香ばしさが引き立ち、よりおいしく召し上がっていただけます。
※温めすぎると、外袋破損の危険性がありますのでくれぐれもご注意ください
お酒の〆に「こんか茶漬け」
材料:こんかこんか、白ごはん、海苔、ネギ、緑茶、あられ(お好みで)
白ごはんの上にレンジで30秒ほど温めたこんかこんかと刻み海苔をのせたら、温かい緑茶(お湯でもOK)をかけ、最後に薬味(刻みネギ)をぱらり。 こんかこんかのうま味がじわりと溶け出した絶品お茶漬けのできあがりです。

ワインのお供に「こんかカナッペ」
市販のプレーン味クラッカーにこんかこんかとクリームチーズをのせるだけで簡単おつまみの完成。発酵食品同士の相性は抜群で、深いあじわいを生み出します。 バジルやプチトマト、ゆで卵などお好みの食材をプラスして彩り豊かに。
材料:こんかこんか、プレーンクラッカー、クリームチーズ、お好みの野菜や卵など
朝食やランチに
「こんかオープントースト」
こんがり焼いたトーストにバターを塗り、ベビーリーフとポーチドエッグをのせ、細かく刻んだこんかこんかを散らします。仕上げにオリーブオイルとレモン汁をかけて完成! すぐにできるので、時間のない朝やお昼のメニューにおすすめ。
材料:こんかこんか、食パン、バター、オリーブオイル、レモン、ベビーリーフ、卵



鮮魚(冷凍していない)にこだわり、魚本来の味を大切にしています。
壱
国産原材料
魚や糠はもちろん、お醤油や唐辛子といった調味料に至るまですべての原材料を国産にこだわり、保存料・着色料は一切使用していません。
特に魚は金沢の鮮魚市場で取引されたものを鮮度の落ちないうちに生のまま届けてもらい、すぐに塩漬けを行います。
そのため魚の旨味が凝縮された”コク”が特徴です。

一度漬けると半年後にしか結果がわからないこんか漬けを何度も繰り返し、理想の味を追求しました。
弐
秘伝の糠
塩辛くなりがちな魚のこんか漬け(へしこ)を長年の試行錯誤の末完成した秘伝のレシピにより現代人でも食べやすい優しい味に仕上げました。
30 年以上継ぎ足して受け継いできた糠には魚のエキスが染み込んでおり、独自の風味と深みがあります。

人だからこそできる生産方法で高品質なこんか漬けを実現しています。
参
徹底手仕事
同じ種類の魚でも産地や季節によって状態が異なり、漬け上がりの味も大きく異なります。
こんかこんかは魚の状態に合わせて適宜最適な糠(ぬか)を配合し、納得する味になるまで約8ヶ月間、何度も漬け直します。
少量生産かつ長年の経験に裏打ちされた手仕事だからこそ実現する高品質で優しい味是非お楽しみください。
商品ライナップ
■国産さば(マサバ)半身
アレンジ自在の定番商品。
お酒の肴やご飯のお供に、お好きなサイズと厚みにカットしてお召しあがりいただけるこんかこんかの定番商品。さばの身についているぬかは捨てずに軽く落として、お料理等にお使いいただけますのでアレンジ次第で様々にお楽しみいただけます。
【お召し上がり方】薄皮と中骨をとってからお好みのサイズにスライスしてお召し上がりください
【賞味期限】冷蔵庫(10℃以下)保存で6ヶ月
【希望小売価格】1,200円(税別)
■国産さば(マサバ)スライス小
初めての方におすすめ!
みんなにうれしい食べきりサイズ
「金沢こんかこんか」スライスのミニパック(スライス8~10切れ)。
食べきりサイズなので、こんか漬けが初めてで「味を試してみたい」という方や一人暮らしの方、ちょっとしたお土産にもおすすめです。
【お召し上がり方】生のままでお召し上がりいただけます。フライパンやレンジで暖めると風味が増します
【賞味期限】冷蔵庫(10℃以下)保存で6ヶ月
【希望小売価格】380円(税別)
■国産さば(マサバ)スライス
サッと取り出してすぐに使える!
便利なスライスタイプ
新鮮な魚をぬかに長期間漬けて北陸金沢の伝統保存食「こんか漬け」。他にはない、まろやかで芳醇な味わいに仕上げました。そのままでお酒の肴やご飯のお供に、ほぐしたり刻んだりして、アレンジレシピにも幅広くお使いいただけます。
【お召し上がり方】生のままでお召し上がりいただけます。フライパンやレンジで暖めると風味が増します
【賞味期限】冷蔵庫(10℃以下)保存で6ヶ月
【希望小売価格】1,200円(税別)
■国産さば(マサバ)おかずなぬか
新感覚・アレンジ自在の「食べるぬか」
「金沢こんかこんか」を細かく砕いたフレークと40年受け継いできた秘伝のぬかを混ぜ合わせた「食べるぬか」商品。味付けなしでそのままご飯のお供やパスタの具材などにご使用いただけます。お湯で溶かすだけで簡単スープにもなりますのでこちらもぜひお試しください。
【お召し上がり方】そのままお召し上がりください
【賞味期限】冷蔵庫(10℃以下)保存で4ヶ月
【希望小売価格】590円(税別)

こんかこんかストーリー
こんかこんかストーリー

完成したこんかこんかはまろやかで、他にはない味わい。
ひと樽のぬか床からすべてが始まった
「金沢こんかこんか」創業者の池田由美子さんは金沢市内に住む専業主婦でした。 しかしあるとき、由美子さんは不運なことに交通事故に遭ってしまいます。 大事には至りませんでしたが、大怪我をして入院。 食欲がなく、大好物でさえなかなか喉を通らない日々が続きます。
そんな時、知り合いのおばあちゃんが差し入れてくれたのがぬかと塩に長時間漬け込んだ「こんか漬け」。
今はとても食べられそうにないな、と思いながらそれでも恐る恐る口にしてみると、 脂ののった鯖にほんのりとぬかが香り立つ、甘くまろやかな味わいが広がりました。
「おいしい!」
その言葉を発したのは、久しぶりのことでした。 そして、おいしさに感動した由美子さんの心には、ある決心が芽生えます。
『金沢のばあちゃんの味を残し、みんなに食べてもらいたい』
そこからおばあちゃんに頼んでぬか床を分けてもらい、 味を受け継いでいくための商品づくりが始まったのです。

母と娘の二人三脚で「池田商店」を開業。
試行錯誤の連続、 やっとできた自慢の商品
怪我も完治し、気合いいっぱいの由美子さん。 娘の園(その)さんと小さな個人商店「池田商店」を開業し、自宅での製造作業がスタートしました。 二人とも食品製造はもちろん初めて。毎日たくさんの壁にぶち当たります。
ぬか床を受け継いだはいいものの、環境が変われば、同じぬか床を使っても同じ味にはならない。 納得のいく味になるまで調味料を足し引きし、何度も何度も漬けかえ、家の中は樽だらけ。
「こんかこんか」の完成までには数年の月日が流れていました。
原料にも製造方法にも妥協を許さなかったおかげでできた商品は ほかにはない、芳醇でまろやかな旨みと甘みのある、新しい味わい。
金沢市内の土産物売り場などから少しずつ取り扱ってもらえるようになり、 全国にファンを持つ人気商品となったのです。

二〇一八年に新しい体制で製造を再開しました。
受け継がれていくもの
こうして製造販売が軌道に乗り始めた頃、由美子さんは高齢になり、 体力を使う「こんかこんか」の製造が難しくなってしまいます。
園さんは悩みました。
楽しみに待っていてくれるお客様をがっかりさせたくはないけれど、 人手が足りない。
アルバイトを雇う資金もノウハウもない。
「残念だけど、もう辞めた方がいいのかもしれない…」
そして二〇一七年の冬で「こんかこんか」の生産は一時中止に。
しかし、どうしても諦めきれなかった園さんは、 お世話になっていた会計事務所に相談。事業承継のアドバイスをもらいました。
その声かけに賛同した若者たちと共に力を合わせ、 小橋町の町家を新たな製造拠点として 二〇一八年春「金沢こんかこんか」の第二章が始まりました。
おばあちゃんから由美子さん。由美子さんから園さん。 そして、園さんから金沢の若者たちへ。
人びとの手をわたり「こんかこんか」は受け継がれていきます。
季節を問わず、スーパーや定食屋などでいつでも出会える大衆魚「サバ」。ほどよく脂がのっているため、こんか漬けに最も適した魚でもあります。意外と知られていないサバの種類や旬の時期、豊富な栄養素についてご紹介!
サバの種類
ひとくちに「サバ」といっても日本で食用として流通しているサバは主に3種類あり、「金沢こんかこんか」は日本近海で獲れる「マサバ」を使用しています。
マサバ
ゴマサバ
タイヘイヨウサバ
日本近海で獲れる代表的な大衆魚。全身に小さな丸鱗があり、背部分には緑青色の斑紋がある。「ヒラサバ」とも呼ばれる。
マサバよりもやや南方に分布し、夏でも味が落ちない。 鹿児島県で有名な「首折れサバ」はゴマサバの現地名である。
北大西洋で漁獲されるサバ。「ノルウェーサバ」とも呼ばれる。身体は細長く、斜めのくっきりした筋状の模様がある。
サバの旬
ゴマサバとノルウェーサバは一年を通して味と脂の乗りに大差がない一方で、日本列島を南下するマサバは地域によって旬の時期が異なり、7 月ごろから北海道~東北~北陸~関東~九州の順に旬を迎えるといわれています。
「サバを読む」
江戸時代、サバは傷みやすく数も多かったため早口で数えられ、実際の数と合わないことから、いい加減に数を数えることの語源になった。
(語源由来辞典より)
サバの栄養素(※可食部100gあたり)
「出典 文部科学省日本食品標準成分表 2015年版」
DHA:970mg
青魚といえばDHA。脳や神経の機能を助け、活性化させる働きがあるため「青魚を食べると頭がよくなる」といわれる。
カルシウム:6mg
丈夫な骨や体をつくるほか、脂肪燃焼や精神安定などさまざまな効能を持つ。
EPA:690mg
不飽和脂肪酸の一種であり、DHAと同様に生活習慣病の予防に役立つ。中性脂肪を減らし、血管を拡張する働きもある。
ビタミンD:5.1μg
「カルシウム」や「リン」を吸収し、骨をより強化する。
ビタミンB2:0.31mg
糖質・脂質・タンパク質を分解して、体のエネルギーに変え る。
ビタミンE:1.3mg
強い抗酸化作用があり、臓器や皮ふの老化を防ぐ効能を持つ。
塩焼き・缶詰・こんか漬け!
毎日食べたい青魚「サバ」の豆知識。

メディア掲載情報


Hanako 2020年9月号


CREA 2021年1月号
お取り扱い店(販売店舗)
・金沢こんかこんか 製造所直売
(金沢市材木町19-17)
【営業時間】
月/火:9:30-13:00
木/金:9:30-14:00
【定休日】
水/土/日/祝日
・大友楼 金沢駅売店
(金沢駅 1F 金沢百番街 あんと 内)
http://ootomorou.ekiben.or.jp
・金沢地酒蔵
(金沢駅 1F 金沢百番街 あんと 内)
https://www.100bangai.co.jp/tenantinfo/zizakegure
・酒の大沢
(近江町市場内)
・ひがしやま酒楽
(金沢市東山1丁目25-5)
https://higashiyamasyuraku.business.site
・道の駅のと千里浜
(石川県羽咋市千里浜町タ1-62)
・発酵デパートメント
(東京都世田谷区代田2-36-15 BONUS TRACK内)
https://hakko-department.com/pages/aboutus
お取り扱い店(飲食店)
・季の肴 雨㐂草
(金沢市片町2-12-14)
・むつぼしマーケット 金沢長坂店
(金沢市長坂2-24-3)
https://www.rokusei.net/shop/
・焼肉 戸板商店
(金沢市戸板町5-5)
https://www.toita.jouhokunangetsu.com/